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サラブレッドの「大種牡馬」の特徴や功績についての解説

競馬
サラブレッドにおける大種牡馬

1.はじめに

本記事では、競走馬の重要な要素である「血統」に焦点を当て、特に有名な大種牡馬(注)について紹介します。

ノーザンダンサー、ミスタープロスペクター、ヘイルトゥリーズン、サンデーサイレンス、ナスルーラなどは、その血統の優れた特徴や功績で競馬界で知られています。
彼らの後継者たちは多くの名馬を輩出し、競馬史上で重要な役割を果たしています。

(注) 大種牡馬と名種牡馬
    大種牡馬: 数世代に渡り活躍続く
    名種牡馬: 1代限りの凄まじい活躍

2.ノーザンダンサー系

ノーザンダンサー系は、20世紀最大の種牡馬の1頭で、1970年代に競馬界に革命をもたらした血統です。

ノーザンダンサーは、1961年にカナダで生まれ育ち、カナダとアメリカの両方でのレース成績が良かったことから、競走馬としての能力と繁殖能力がともに高いとされています。
競走馬としては18戦14勝という成績を残し、アメリカ三冠にも挑み、ケンタッキーダービー、プリークネスステークス制したものの、最後のベルモントステークスで惜しくも3着と敗れました。

ノーザンダンサー系の馬は、スピードとスタミナを兼ね備え、多くのGI競走で活躍しています。
特に、1970年代に世界を席巻した血統で、ノーザンダンサーの子孫たちは、世代を重ねて枝分かれしてサドラーズウェルズ系やダンシングブレーヴ系、グリーンデザート系などが主流となっています。

日本ではノーザンテースト(※)が1980年代~1990年代にかけて一世を風靡(ふうび)しました。

(*)ノーザンテースト

ノーザンテーストは、1972年に社台グループが、種牡馬としても活躍することが前提にアメリカで購入した競走馬でした。
競走馬としては20戦5勝という成績を残し、そのうち1勝はフランスのG1レースであるフォレ賞でした。

1975年に日本に輸入され、種牡馬として大成功を収めました。

その産駒には、ダイナガリバー(日本ダービー、有馬記念)、アンバーシャダイ(有馬記念、天皇賞(春))、ギャロップダイナ(天皇賞(秋)、安田記念)などが含まれ、日本競馬の血統を大きく変えるほどの名種牡馬となりました。

3.ミスタープロスペクター系

ミスタープロスペクター系は、20世紀最大の種牡馬の1頭で、1980年代末のアメリカ競馬界に台頭してきた血統です。
ミスタープロスペクターは、1970年にアメリカで生まれ、競走馬としては14戦7勝という成績を残していますが、重賞勝ちすらない馬で、競走馬としては大きな成績を残していなかったものの、種牡馬入りすると多くの優秀な産駒を輩出し、ミスタープロスペクター系と呼ばれる血統が誕生しました。

産駒の中には、ジェイドロバリー(グラン・クリテリウム)、キングマンボ (ムーラン・ド・ロンシャン賞)、フサイチペガサス (ケンタッキーダービー)などの活躍した馬がおります。

日本では、キングカメハメハが好成績を挙げている。

5.3 ヘイルトゥリーズン系

ヘイルトゥリーズンは、アメリカで生まれた競走馬であり、18戦9勝の戦績で1960年の2歳チャンピオンに輝いた馬ですが、怪我により2歳で引退しました。

引退後、種牡馬として成功し、現在では「ヘイロー系」と「ロベルト系」に二分される代表的な系統の一つとして知られています。

ヘイロー系の馬は、スピードやパワーに優れており、日本ではサンデーサイレンスやディープインパクトがその代表例です。

一方、ロベルト系の馬は、スタミナやダートに強く、ブライアンズタイムやグラスワンダーが代表例です。ヘイルトゥリーズン系の血を引く馬は、日本をはじめ世界中で多くの競走馬や種牡馬として活躍しています。

4.サンデーサイレンス系

サンデーサイレンスは、1986年にアメリカで生まれた競走馬で、見栄えが悪く、オークションで希望販売価格に満たさず売れ残る状況でした。

競走馬時代は、14戦9勝の戦績で、アメリカ三冠のうち二冠(ケンタッキーダービー、プリークネスステークス)、ブリーダーズカップ・クラシックなどG1を6勝し、エクリプス賞年度代表馬に選ばれました。

しかし、種牡馬としては、血統的に優れてなく馬体もあまり優れていないことから、種牡馬シンジケート株を買おおとする人は現れず、社台グループが約16億5千万円で購入しました。

初年度の交配した産駒は、関係者の期待を上回る活躍を見せ、約半年で30勝を挙げました。
以降、13年連続で日本のリーディングサイアーを獲得し、中央競馬における種牡馬にまつわる記録を次々と更新し、サンデーサイレンス系とも呼ばれるようになりました。

輩出した12世代のすべてからGI級競走優勝馬が登場し、中央・地方・海外を合わせたGⅠ競走勝ち馬数は42頭、勝ち数は78勝、産駒の中央競馬勝利数は2749勝、産駒の獲得賞金総額は、中央・地方合わせて約816億円となります。

サンデーサイレンス産駒は、スピード・闘争心・精神力・瞬発力などに優れ、仕上がりも早く、短距離馬から長距離馬まで幅広い距離適性を誇っています。

主な産駒には、ディープインパクト、スペシャルウィーク、サイレンススズカ、アグネスタキオン、フジキセキ、ダンスパートナーなどがいます。

2002年に左前脚の蹄葉炎を原因とする衰弱性心不全のため、16歳で死亡しましたが、競走馬としても種牡馬としても成功したその生涯は、しばしば童話『みにくいアヒルの子』に例えられます。

5.ナスルーラ系

ナスルーラは1940年にイギリスで生まれました。
彼は競走馬として14戦9勝という圧倒的なスピードを持っていましたが、気性の荒さから競走馬としては大成できませんでした。

しかし、種牡馬としては、イギリスとアメリカで成功を収め、イギリス・アイルランドで1回、北アメリカで4回のリーディングサイアーを獲得し、欧米双方でリーディングサイアーに輝いた初めての種牡馬となりました。

彼の子孫には、多くの活躍馬が生まれ、ナスルーラ系と称されるサイアーライン(注)の祖として、競馬界に大きな影響を与えました。

ナスルーラ系は父系の枝分かれが多く、日本でも、彼の子孫のテスコボーイがトウショウボーイ、サクラユタカオーを、ミルジョージがミホノブルボン、イナリワンを産駒として輩出し、成功を収めました。

また、日本で種牡馬として大活躍したトニービン(凱旋門賞馬)、競走馬としても種牡馬としても活躍したタマモクロスやサクラバクシンオー、ジャングルポケットもナスルーラ系であることが知られています。

(注)サイアーラインは、競走馬の父系の系図(家系)を示し、同じ種牡馬から数代にわたって続く血統のことです。

6.おわりに

本記事では、特に有名な大種牡馬として、ノーザンダンサー、ミスタープロスペクター、ヘイルトゥリーズン、サンデーサイレンス、ナスルーラのその血統の優れた特徴や功績を解説してきました。

本記事を通じて、サラブレッドの血統に関する知識を深めていただき、競馬観戦の楽しみが一層広がることを願っています。

なお、「サラブレッドの血統についての基礎知識の紹介と配合についての簡単な解説」につきましては、以下の記事にて詳細を記載しておりますので、ご興味をお持ちいただけましたら合わせてご覧ください。

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