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サラブレッドの「3大始祖」の特徴や功績についての解説

サラブレッドの3大始祖の絵 競馬

1.はじめに

現代の競走馬の血統には、17世紀から18世紀に生まれたダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークという3頭の馬が大きな影響を与えました。

これらの馬の子孫や孫にあたる名前は、今日のサラブレッドに多く見られます。彼らの血統は数多くの優秀な競走馬を生み出し、現代の競馬界に重要な存在となっています。

この記事では、サラブレッドの始祖である3頭の馬の特徴や功績について解説していきます。

2.サラブレッドの3大始祖とは

サラブレッドの始祖とされる3頭の競走馬を指し、「3大始祖」とも呼ばれています。

それぞれダーレーアラビアンゴドルフィンアラビアン(またはゴドルフィンバルブ)、バイアリータークという名前で、推定生年は17世紀から18世紀にかけてです。

これら3頭の馬は、現代の世界中のサラブレッドの父系の血統をたどっていくと、すべてこの3頭の馬にさかのぼることができます。
彼らの血統は現代のサラブレッドに大きな影響を与え、数多くの優秀な競走馬を輩出しました。

現代の競走馬の血統には、これら3頭の馬からの直系の子孫や孫にあたる馬の名前が多数含まれています。

3.ダーレーアラビアン

ダーレーアラビアンの肖像 by Wooten

ダーレーアラビアン」は、18世紀初頭に、シリアで産まれ、英国人のトーマス・ダーレー氏により購入されアラビア半島からイギリスに輸入された馬です。

「ダーレーアラビアン」は、競走馬としては使用されず、乗馬として使用され、たまに種牡馬としても共用されました。

交配された繁殖牝馬の数も少なく、輩出した産駒も少ないが、その子孫は数々の功績を残しています。

エクリプスなど多くの有名馬を輩出したエクリプス系の祖先であり、現在、90パーセント以上もの占有率を誇る大父系の一つとして知られています。

ただし、エクリプス系が台頭する前は、ダーレーアラビアン系はバイアリーターク系と互角の存在でした。
しかし、1881年に生まれたセントサイモンが登場し、ダーレーアラビアン系の勢力拡大に大きく貢献しました。

その後、ダーレーアラビアン系は次々と有名な系統を輩出しています。
中でも20世紀半ばに登場したネアルコは、セントサイモン以上の規模で血統革命を起こし、ダーレーアラビアン系の優位を不動のものにしました。

そして、ネアルコ系から派生したナスルーラ系、ノーザンダンサー系が大繁栄し、日本競馬史上に輝く足跡を残したサンデーサイレンスや、これと覇を競ったブライアンズタイムトニービンも同じネアルコの流れをくんでいます。

※「ダーレーアラビアン」の意味は、「ダーレー家が所有するアラビア馬」という意味

4.ゴドルフィンアラビアン

ゴドルフィンアラビアンと猫のグリマルキン

ゴドルフィンアラビアンは、マッチェム系と呼ばれる父系の始祖で、1724年にイエメンで生まれ、仏国王ルイ15世に対する献上品としてチュニジアに移動したとされます。
その後、英国に移動され種牡馬生活を開始したとされ、暫くはアテ馬として使役していたとされています。

マッチェム系は、種牡馬としての期待はされていませんでしたが、優れた競走馬や種牡馬が相次いで産まれ、特にコンダクターがトランペッターを世に出すなど、その流れを作りました。

日本でも、持ち込まれた月友が大成功し、日本ダービー馬を3頭(オートキツ、カイソウ、ミハルオー)、オークス(ミツマサ)や桜花賞(ツキカワ)を勝った名牝系の祖となる産駒を出すなど、大きな足跡を残しました。

現在、その父系は途絶えていますが、母系に入ってもなお影響力を残しています。

日本でも、サクラユタカオーを出したスターロッチの母は月友の産駒であり、クライムカイザー以降、マンノウォー系からタイトルホースが途絶えていましたが、2004年の高松宮記念でサニングデールが勝ち、再び脚光を浴びました。

なお、「ゴドルフィンアラビアン」につきましては、以下の記事にて詳細を記載しておりますので、ご興味をお持ちいただけましたら合わせてご覧ください。

※「ゴドルフィンアラビアン」の意味は、「ゴドルフィン伯爵が所有するアラビア馬」という意味

5 バイアリーターク

バイアリータークの肖像 by John Wootton

バイアリータークは、18世紀後半にオスマン帝国の軍馬で、優雅さ、勇敢さ、速さの3拍子そろえた馬で有名でした。
英国のバイアリー大佐が敗走するオスマン帝国からこの馬を奪取したと言われています。
ボイン川の戦いでは、バイアリー大佐の軍馬としてバイアリー大佐とともに武勲をあげ、ウィリアムⅢ世軍の勝利に貢献したとされてます。
バイアリー大佐が、英国に戻り軍を退役後、バイアリータークも軍馬を辞めて種牡馬となりました。

バイアリータークの種牡馬生活は数年と短く、産駒数も少ないが、その子孫は数々の功績を残しています。

日本においては、日本に輸入されたバイアリーターク系種牡馬「パーソロン」の血を受け継いだ競走馬として、トウショウボーイ(皐月賞、有馬記念、宝塚記念)、三冠馬シンボリルドルフ、ダイユウサク(有馬記念)など多くの名馬がいます。
また、彼の子孫であるトウカイテイオー(日本ダービー、皐月賞)、メジロマックイーン(菊花賞、天皇賞・春)などの種牡馬たちも、多くのスターホースを輩出しました。

※「バイアリーターク」の意味は、「バイアリーが所有するトルコ馬」という意味

7.おわりに

本記事では、ダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークの3頭の3大始祖の特徴および功績について解説してきました。

本記事を通じて、サラブレッドの血統に関する知識を深めていただき、競馬観戦の楽しみが一層広がることを願っています。

なお、「サラブレッドの血統についての基礎知識の紹介と配合についての簡単な解説」につきましては、以下の記事にて詳細を記載しておりますので、ご興味をお持ちいただけましたら合わせてご覧ください。

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