1.はじめに
本来、馬はおだやかな草食動物で、他の動物に対して危害を加えるような性質のものではありません。
ただし、かなり臆病なところがあり、自分の身を守ろうとして様々な行動にでるわけです。
当記事では、馬についての基本知識、豆知識をまとめています。
2.馬とは
2.1 馬についての概要
2.11 馬がどのような動物か、どのように生息しているか
馬は、哺乳動物の一種で、草食性です。
野生の馬は、主に大草原や荒野で生息しており、群れを作って生活しています。
馬は、優れた走力を持ち、危険を感じると素早く逃げることができるため、野生の獲物から身を守ることができます。
人間によって飼われるようになってからは、世界中で様々な用途に利用されるようになりました。
2.12 馬の種類について
馬は、一般的に「軽種」「重種」「中間種」「在来種」の4種に分けられ、体格によっても分けられます。
サラブレッドのような細い体つきの馬を「軽種」と呼び、ペルシュロンのような大きくてがっしりした体の馬を「重種」と呼びます。
2.2 馬の重要性
2.21 馬が人類の歴史に果たした役割
人類と馬の関係は古く、紀元前4000年頃にはすでに飼われていたとされます。
馬は、移動手段や輸送手段、農業、建築、軍事などで利用され、人類の生活を支える重要な役割を果たしました。
また、スポーツやレジャー用途でも愛される存在であり、人々に多大な影響を与えました。
2.22 現代社会において、馬がどのように利用されているか
現代社会では、馬は競馬や乗馬、観光やレクリエーションなど、娯楽やスポーツとして利用されています。
警察や消防、国防などでも利用されることがあります。
また、農業においても、一部地域では馬による農耕が行われています。
しかし、近年は自動車や機械の発展により、馬の利用は減少しています。
3.馬の本能
馬は、草食動物であり、広い牧草地で暮らす自然動物です。
馬は、本能的に群れを作り、社会的な動物です。
また、生まれつき逃げることに優れ、危険を察知すると、素早く反応して逃げます。
この能力は、天敵から逃げるための生存本能です。
さらに、馬は好奇心が強く、物事を探究することが好きです。
馬は、繁殖や縄張りを守るために闘争心を持ちます。
これらの本能は、馬が野生生活を送るために必要なものであり、彼らの本来の自然の姿を示しています。
4.馬の性質
4.1 馬の社会性、行動
馬は社交的で群れを形成し、リーダーと縄張り意識が強い動物です。
繁殖期には攻撃的になることもあります。敏感で神経質な性格を持ち、外部刺激に対して反応します。
しかし、馬は優れた記憶力を持ち、訓練によって優れたパフォーマンスを発揮することができます。
また、馬はおとなしく人にもなつきますが、後ろから近づくと恐怖心を抱きけってしまうこともあるため注意が必要です。
肩や首、背中を軽くたたいてあげたり、好物のニンジンや草をあげることで馬を落ち着かせることができます。馬を飼う場合は、落ち着いた環境や安全な空間が必要です。
4.2 馬の人間との関係
馬は人間との関係によって大きく影響を受ける動物です。
馬は社交的で人にもなつく性質を持っていますが、同時に警戒心が強く、安全な場所で飼われることが望ましいです。
馬との関係を築くには、信頼関係を構築することが非常に重要です。
馬は敏感で神経質な性格を持っており、人間の表情や動作に反応するため、常に落ち着いて接する必要があります。
また、馬は優れた記憶力を持っているため、一度嫌な経験をすると、その場所や状況を覚えてしまい、同じことが繰り返されるとストレスを感じることがあります。
そのため、トレーニングによって、馬にとって良い体験を積み重ね、ポジティブなイメージを持たせることが大切です。
人間と馬の関係は、騎乗や馬術競技、乗馬セラピーなど、様々な形で存在します。
馬とのコミュニケーションには、声や手のジェスチャーなどが使われます。
そして、適切な訓練を行うことで、馬は人間と協力して行動することができます。
しかし、馬との関係には注意すべき点もあります。
例えば、後ろから近づくときは注意が必要であり、無理やり押し付けたり、急に動かしたりすることは避ける必要があります。
さらに、馬は動物であり、予測不可能な行動をすることがあるため、常に安全に注意しながら接する必要があります。
5.馬の表情
5.1 馬がリラックスした状態
馬がリラックスした状態の表情は、首をやや低くし、全体的に筋肉を緩め、柔らかい雰囲気を漂わせます。耳は前方に向かず、穏やかな目をしています。
口元もゆるく開いていたり、上唇が垂れ下がっていることもあります。
さらに、尾が揺らめいたり、軽く振られたりすることもあります。
また、人に話しかけられると甘えるしぐさを見せることもあります。
これらのサインは、馬が安心してリラックスしていることを示しています。
馬と接する人は、このような表情をよく観察することで、馬のストレスや快適な環境にいるかどうかを判断することができます。
5.2 好奇心
馬が好奇心を寄せた時の表情は、活発で興味を示す目や耳の動きが特徴的です。
馬が好奇心を示すと、目が輝き、耳が前方に向かいます。
また、首を伸ばして、鼻先で物を嗅いだり、物をかじったりすることがあります。
このような表情は、馬が新しいものに興味を持ち、探究心を持っていることを示しています。
5.3 不安
馬が不安な時の表情は、耳を後ろに倒し、目が大きく開き、口が閉じていることが多いです。
また、しばしば首を高く上げ、前がきを始め、尾を振りたてることもあります。
馬が不安な時は、周囲の環境に対して警戒心を抱いているため、表情にもその不安が現れます。
馬と接する人は、このようなサインを見て、馬が何らかのストレスを感じている可能性があることに気づき、状況を注意深く観察する必要があります。
5.4 警戒
馬が警戒している時の表情には、怒りや驚きで耳を後ろに伏せることや、不安が増すと鋭い目つきで地面を蹴ることがあります。
これらのサインは、馬がストレスを感じていることを示しています。
急激な動きに注意しなければなりません。
5.5 欲求
馬は、さまざまな欲求を表現するために様々な態度を取ります。
例えば、前肢で前がきをするのはエサや水が欲しいときや、砂場でこのような行動をすると横になりたいときがあります。
馬が嫌がると耳を後ろに倒したり、口をきつく結んだりします。
また、尾を振ることで、不快な感情を表現することもあります。
馬の欲求を理解することは、馬とのコミュニケーションに欠かせない要素であり、飼い主は馬がどのような気持ちであるかを正確に判断し、適切に対応することが大切です。
5.6 苦悩を訴える場合
馬が苦悩を訴える場合、頭を下げ、餌を残したり、尾を股の間に挟んだり、歩きたくなさそうにすることがあります。
これらの態度は、身体的または精神的な苦痛を表しています。
馬はまた、しきりに特定部分の場所に顔を近づけ、前かきをすることがあります。
このような行動は、その部位に痛みや不快感があることを示しています。
馬は、自分の不快感や苦痛を明確に表現することはできません。
馬と接する人は、馬の行動を観察し、異常な態度を発見した場合は、早期に対処することが必要です。
5.7 喜びの表現
馬が喜びを表現する場合、その態度は非常に明るく、活気にあふれます。
頭を高く上げ、尾も高く上げて、大きな呼吸をすることで、喜びを表現することがあります。
また、身体をダイナミックに動かし、いなないたり、跳ねたりすることもあります。
さらに、馬が人間に甘えたいと感じる場合には、自分の顔を人に寄せてくることがあります。
このような仕草は、馬が人間とのコミュニケーションを楽しんでいることを示します。
馬に触れたり、声をかけたりして、馬が安心できる環境を提供することで、馬との信頼関係を築くことができます。
6.馬の悪癖
馬にも性格があり、中には悪癖を持つ個体もいます。代表的な悪癖としては、以下のようなものが挙げられます。
・噛む癖:ストレスやイライラなどが原因で、飼い主や他の馬を噛んでしまう癖があります。
・蹴る癖:同じくストレスやイライラなどが原因で、飼い主や他の馬に向かって蹴りを放つ癖があります。
・暴走する癖:怖いもの知らずで、あらゆるものに向かって突進したり、暴れたりする癖があります。
・嫌がる癖:特定のことや場所に強い嫌悪感を示し、抵抗したり拒否したりする癖があります。
・さく癖(グイッポ):飼い桶や壁板などに上の歯を押し当てて空気を大量に飲み込む癖があります。
・熊癖(ゆうへき):前肢を開いて体を左右にゆすったりする癖があります。
7.その他(馬に関すること)
7.1 飲み水
・馬は1日に約30リットルの水を必要とします。
・馬に与える水は新鮮な水できれいで濁っていてはいけません。
7.2 飼料
・馬に与える飼料は、穀類と草類をバランスよく与える必要があります。
・馬は与えられた飼育を食べ終わり、消化するのに約1時間半くらいかかります。
・馬は燕麦(えんばく)や乾草(かんそう)の他、ミネラル、塩が必要です。
7.3 体温、呼吸数、脈拍(心拍)数
・体温は37.5℃前後で午後は午前より少し高いです。
・馬の平常時の呼吸数は、1分間に12前後で、脈拍(心拍)数は、30前後です。
8.おわりに
当記事では、馬についての概要や馬の重要性、馬の本能や性質、馬の表情、そして馬の悪癖等について解説してきました。
馬は、古くから人類とともに生きてきた重要な動物です。
農耕や交通手段、スポーツ競技、レクリエーションなど、様々な場面で活躍しています。
また、馬には特有の本能があり、草食動物としての性格や社会性も持っています。
馬との関係は、我々の歴史と深くかかわっています。
馬を飼うことで、人間は農耕や交通手段を確保し、文化的な交流も生まれました。
今でも、馬はスポーツやレクリエーションの一環として多くの人に愛されています。
馬は、表情を通じて自分の気持ちを表現することがあります。
また、悪癖と呼ばれる、馬の性格上の欠点も存在しますが、それらは適切な訓練や管理で改善されることがあります。
馬との関係は、文化的な発展と深くかかわっており、今でも多くの人に愛されています。